最初にレギュラー（一般社員）で入ったのは、ショッピングモール内の店舗で、お子さん連れの多いお店でした。そこでは、アルバイトの主婦や学生の方たちがベテラン揃いで、慣れるまでいろいろ教えてくれ、サポートしてくれたのでとても感謝しています。おかげで、フード業界はほぼ未経験の私でも、不安なく業務を覚えていくことができました。

その後、現在もいる鶴見駅前店の新店立ち上げに抜擢されました。2021年9月にオープンしましたが、もともと別のフランチャイズによるミスタードーナツがあった場所で、一度閉店して別の飲食店になり、再度私たちがミスタードーナツを復活させた形でした。ですから、以前からのお客様にはとても歓迎され、「またできて、うれしい」という言葉をたくさんいただいたのが印象的です。

駅前のオフィス立地なので、通勤途中に立ち寄られるお客様が多いお店で、以前のショッピングモール内の店舗とはまた違う雰囲気もありました。スタッフは社員2人、契約社員1人を含め、36人という人員です。

新店立ち上げの際は、そのミスタードーナツで初めて働くスタッフに対して、4～5日の研修を午前・午後で実施しなければならず、私にとって入社して一番のチャレンジとなりました。トレーナーが私を含めて4名ですが、ほかの3名は大ベテランばかりなので、間近で私も学ばせてもらった感じです。
また、教えるというのは、自分が技術的にできることであってもそれを相手が理解できるように伝えなければなりません。人によって理解度が異なるので、相手の様子を見て言い回しを変えたり、隣で実際にやって見せるなど、工夫するようにしました。それまでの自分は、とにかく与えられることを吸収してきましたが、自分が与える立場になって、意識も大きく変わりましたね。ほかの3人のトレーナーがどんな風に伝えているのか、を間近で見て、吸収させてもらい、自分でも実践してみる繰り返しで、成長につながった実感があります。

トレーニーを務めてみて、教える楽しさに気づきました。新店もオープンから1年経ちましたが、いまは自分でできてしまうこともスタッフに任せ、動いてもらえるよう意識しています。それによって、自分はもっとやるべき業務、例えば発注作業などをより適切に行えるよう、努めていきたいですね。最近のミスタードーナツは、ご飯系のメニューや他ブランドとのコラボ商品なども多く、毎月のように新商品があるので、発注作業がより重要になっているのです。

今後のことは、これまでは目の前のことに精一杯であまり考えていなかったのですが、レギュラー勉強会という一般社員向けの勉強会に出るうちに、店長へのステップアップを考え始めています。最近、店舗のアルバイトの方たちから「良くしてくださってありがとうございます」などと言われることがあって、この人たちがもっと楽しく働けるようなお店づくりをしたいと、より思うようになり、その手段として店長を目指すのもあると思いました。店長の姿勢や施策次第で店舗の売上だけでなく、雰囲気も変わるもの。それは、ヘルプなどで見てきた、他店の様子から知りました。

太陽エンタープライズでは、もともと充実している本部のマニュアルをしっかり守った基盤づくりを、みなが徹底しています。さらに、現場でそれぞれ工夫していることも多いため、ヘルプの際に、そうしたアイデアを仕入れたりできるんです。

たとえば、ミスタードーナツの一部店舗では、食べ放題ビュッフェを実施していますが、制限時間の60分間が過ぎてもお客様は時間を忘れてしまい、つい長居しがちなもの。そこで、テーブルにタイマーを置かせていただき、スタッフも手元でタイマーを管理して、時間になるとお声がけさせていただくという仕組みにしていた他店があり、とても参考になりました。